細胞品質評価

安定的な細胞製造とライブセルイメージング

細胞治療は、従来の治療法や医薬品では治療が困難な疾患に対しても治療ができる可能性があるため、大きな期待が寄せられています。一方、治療には数億~数十億個の細胞が必要とされ、極めて大量の細胞を製造しなければなりません。また、均質な細胞を安定的に製造することが求められます。しかし、細胞はわずかな環境変化にも影響を受けるため、安定的な製造にはさまざまな課題があります。

例えば、ヒト多能性幹細胞(hPSCs)はさまざまな細胞になることができるため、細胞治療のソースとして分化誘導法の開発が世界中で進められています。しかし、hPSCsを品質を変化させずに大量に培養することや、hPSCsを目的の細胞に確実に分化させるためには、熟練した技術と顕微鏡観察による細胞の状態の確認、細胞の品質評価を欠かすことができません。

細胞の分化と増殖例

それぞれの細胞培養で必要とされるプロセス(iPS細胞の場合)

各プロセスで経験と熟練を要する技能が必要とされます。

ライブセルイメージングによる細胞品質評価システム

顕微鏡を使った「日々の細胞観察」が細胞の品質評価方法として重要であることは、さまざまな解析方法がある現在においても変わりありません。しかしながら、人の目での観察では定性的な情報は得られても、正確に記録したり、他人に客観的に伝えたりすることは困難です。作業者によっても評価が異なりますし、また、シャーレ上の1,000万個以上もの細胞一つひとつの形状や動きを記録し続けることは不可能です。ニコンは細胞観察装置と画像解析ソフトウェアを組み合わせ、細胞を培養しながら、細胞の特徴を可視化・数値化することを実現しました。

細胞品質評価の特長

  • 画像解析により細胞数の計測を行うため、細胞を無駄にしません。
  • 作業者によって判断が異なるサブコンフルエントを数値化できます。
  • 顕微鏡を用いた日々の細胞観察を数値化し、安定した評価が可能です。
  • 培養技術者によって異なる細胞の播種状況を視覚化します。

上記のようなソリューションにより、以下のことを可能にします。

  • 継代時期や試薬を添加する判断基準の策定
  • 培養の成否判定予測ツールの設計
  • 目的外細胞の増殖の検知
  • 試験に使用する細胞を常に均質化

アプリケーション一覧

BioStation CTやBioStudio-Tで撮影した大量のライブセル画像を簡単に解析できるCL-Quantアドオンモジュール製品や、カスタムサポートによる解析例をご覧いただけます。