ふとした瞬間に「おや?目が見えにくい」と思ったことはありませんか。「疲れているから」、あるいは「年だから」と思ってそのまま見過ごさないことが大切。場合によっては、目の病気が原因である場合も考えられるからです。進行が緩やかな場合は、注意しないと気付かないケースもあります。以下に私たちの目のしくみと、目の病気が疑われる症状をいくつか紹介しています。この機会にぜひ、あなたの目の健康を見つめ直してみましょう。
目の病気が疑われる症状
目の病気が疑われる症状には、以下のようなものがあります。
目のしくみ
ものを見るための役割を果たす目。ひとみから入った光は水晶体を通り、目の内側にある、毛細血管と視神経が張り巡らされた網膜で像を結び、その情報が脳に送られることで形や色や動きを認識することができます。目はとても複雑で繊細な感覚器官なのです。日常のちょっと気になる見え方の変化を意識してみましょう。それは、目の病気の症状かも知れません。気になる症状が続く場合は、眼科で目の検査を受けることをおすすめします。あなたの大切な目の“声”を聞いてあげてください。
病気が疑われる症状その1:目がかすむ
もしかしたら、糖尿病網膜症かも?
糖尿病網膜症ってどんな病気?
糖尿病によって眼球の内側の網膜という組織が障害を受け、視力が落ちてしまう病気です。糖尿病で脆くなった毛細血管からの出血が主な原因。糖尿病腎症、糖尿病神経症と並び糖尿病の三大合併症といわれています。
どんな症状なの?
初期段階では目立った自覚症状がありません。しかし中期まで進行すると、視界がかすむなどの自覚症状が現れます。早期の治療を行えば病気の進行を抑えることができます。主治医の先生の指示に従って、定期的な眼科受診を心がけましょう。
病気が疑われる症状その2:ぼやけて見にくい
もしかしたら、緑内障かも?
緑内障ってどんな病気?
眼球内部には房水(ぼうすい)という液体が循環しています。毛様体で分泌され、血液の代わりに目に必要な栄養などを運び、シュレム管へと排出されます。房水は一定の圧力で循環し、これを“眼圧”といいますが、緑内障は、房水の分泌と排出のバランスが崩れて眼圧が高くなり、視神経を圧迫することで起こる病気です。
どんな症状なの?
例えば視野の一部が欠損することで、ものがぼやけて見えたりします。日本での失明原因の一位となっていますので、早目の眼科検診をおすすめします。
病気が疑われる症状その3:瞳の中心が白い
もしかしたら、白内障かも?
白内障ってどんな病気?
目のレンズとして機能している水晶体が白く濁ってしまう病気です。主に加齢によるたんぱく質の変化が原因だといわれています。本当は透明な水晶体が白く濁ってしまうため、せっかく集めた光がうまく眼底に届かくなります。
どんな症状なの?
水晶体の濁りによって、黒目が白く見える、目がかすむ、視力が低下するなどの症状が現れます。初期であれば、目薬などによる治療で進行を抑えることができますが、さらに進行して、生活に支障が出るようになると、手術が必要となります。主治医の先生の指示に従って、定期的な眼科受診をしましょう。
眼科検診の現場で、「超広角走査型レーザー 検眼鏡」が活躍しています。
眼底疾患にともなう病変は、眼底部の中心領域だけでなく、その周辺部でも発生します。「超広角走査型レーザー検眼鏡」は、200度の画角で眼底の周辺部までの画像をより広くとらえることができるため、眼底に現れる病変の早期発見に貢献することができます。
目に気になる症状があり、改善されない場合は、早目に眼科検診を受けましょう。