倒立顕微鏡
とうりつけんびきょう
inverted microscope

倒立顕微鏡とは、標本を載せた観察ステージの下に対物レンズが配置され、標本を真下から観察する顕微鏡を指します。正立顕微鏡と同じ観察姿勢となるように、光軸は途中で斜め上方に折り曲げられて接眼レンズに導かれます。光路が長くなるため、対物レンズの一次像を接眼レンズまでリレーする光学系が内蔵されています。
また、培養容器(シャーレ等)を底から観察する必要があるため、透過照明系はステージ上に配置され、作動距離の長いコンデンサが組み合わされます。容器の厚さは、正立顕微鏡でのカバーガラス越しの観察と比べかなり厚いため、培養用の対物レンズもこれに対応した設計となっており、作動距離も長くなっています。また観察ステージは固定式で、焦点合わせは対物レンズを上下に動かすことで行います。

出典

平成29年 3月 経済産業省/国立研究開発法人日本医療研究開発機構「再生医療等製品の製造所における顕微鏡の設置と維持管理に関するガイドライン2017(手引き)」https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/ihuku_GL/201703.33.pdf

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