樹立効率
じゅりつこうりつ
efficiency for cell line development

樹立とは、安定した形質を持ったまま細胞を自己複製させる細胞株ができたことを言います。樹立効率とは、細胞培養(セルカルチャー)の結果、目的の細胞へ樹立できた割合のことです。生体の正常組織から分離された細胞は、自己複製することはなく、分裂するたびに老化し、その細胞分裂回数には限りがあります。一方、がん細胞は、自己複製し続けることができ、細胞培養を継続することが可能です。ES細胞(胚性幹細胞/ESC)やiPS細胞(人工多能性幹細胞/iPSC)は、自己複製し、細胞培養を継続することが可能です。しかし、がん細胞もすべての場合において株化できるわけではありません。また、受精卵の内部細胞塊からES細胞を樹立しようとする場合も、すべての受精卵でES細胞を樹立できるわけではありません。そのため、樹立効率は、その作業や方法を評価するために使われます。特に、体細胞からiPS細胞を樹立する場合には、遺伝子導入効率など様々な条件が影響を与えるため、樹立効率はその条件検討のために重要な値として認識されています。

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